2011年は準備するための場所と時間が持続する場『準備室』を、既存のコミュニティの中に設置する活動を行います。
2年間の活動を経て、東京で人が集まるために必要なのは、社会との関係をある程度遮断し、失敗が許される空気の中で、試行しながら準備を重ねられる空間であると感じるにいたりました。
東京には、情報を共有したり作品を発表したりできる場は多い。
しかし、活動計画を練り上げたり、作品を制作したりする場所が足りていない。そのため、人が集まるきっかけをアートが作ったとしても、継続が困難になり、活動が続かなくなる。まちなかに、必要な準備ができる場が常設されていれば、自然にその周りは元気になっていくでしょう。日本においては、祭りなどの「準備」の場を共有することがコミュニティ育成の要でした。鍋やカラオケなど、意見を発信するのではなく、準備や試行を、飲んだり食べたりして共にいることができる場からコミュニティ参加者の主体性が育まれてきたのです。
『準備室』は、場所に応じて、さまざまな形態をとりうるでしょう。インキュベーション、アトリエ、アジト、楽屋、学校、厨房など。そういうものが、街の中に永続的にあるように、きちんと準備していくことで、公共を生みだしていきます。
- 準備室 1 子育て地蔵子供基地(仮)
- 準備室 2 田原町共有作業場準備室
- 準備室 3 公募中
- 東京の条件 2011 準備室通信『ゆっくり考えたい』
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Programs
準備室 1 こどもkichi
『準備室』第一弾を教育の場として設置します。(教育も準備です。)商店街の中に子供のたまり場を創りだすことで、地域コミュニティへ若い世代が馴染んでいく機会を作ります。
9月・10月に、地域教育の現場を回す講師陣をお呼びしての連続講義『たまり場をまなぶ』を実施します。また、10-11月に集まった人々による実験企画『たまり場をやってみる』を運営、12月以後、地域住人によるたまり場が自主運営されていくことを狙います。
- 期間:2011年6月-8月、上演:11月1日から1月14日
場所:東京都文京区関口1-1-4 |東京メトロ有楽町線 江戸川橋駅3番出口徒歩5分
制作パーティー:岸井大輔(一般社団法人PLAYWORKS)、石幡愛(ぐるっこのいえ)、広瀬眞之介(デジタルハリウッド田舎実験室)、森恭平(NPO法人クリエイティブサポートレッツ)
協力:地蔵通り商店会
『こどもkichiアフタートークシリーズ』
準備室 2 田原町共有作業場(「ふね」)準備室
準備室が設置される場所は、『ロビー』と『会議体』にあたる機能がある場が望ましい。たとえば、テラコヤがある江戸川橋地蔵通り商店街は、理事長の下、外部との接点(横丁便)や商店街に対して発言する場(商店街理事会)が健全に生産的に機能しているからこそ準備室の設置が有効であると判断されました。
ヒアリングの結果、準備室 2にふさわしいのは『シェアインキュベーションスペース』である、というのが6月現在の結論です。トライ&エラーが推奨されることで、クリエーターやプロトタイプが多く生み出される共同の場所を、町中に設置したい。
これらの活動をしながら、東京の条件本年度の活動をシェアするメンバー『制作パーティー』が固まってきました。制作パーティーは、従来のお手伝い的なボランティアサポートスタッフと違い、主体的に自らの活動をしつつ、『東京の条件』プロジェクトに参加する、コラボレーターです。
場所:台東区寿2-6-10|東京メトロ銀座線田原町駅徒歩5分
探索記録はコチラ→準備室を準備する
そして、その思考を経て、立ち上げ企画『share soup three weeks』をおこないました。
こたつと、こたつを置く部屋を、月1000円50人でシェアするプロジェクト実施中。
>シェアこたつ
準備室2オープン企画
>シェア客間
準備室 3(公募中)
〈公募期間〉2011年12月1日―2012年1月6日
〈対象者〉岸井大輔に東京都内で作品やプロジェクトを依頼したい方
- 例えば:引越したまちとつながりたい新住民、若い人とつながりたい商店会、地域との連携を深めたい企業・お店・ギャラリーなどのオーナーやスタッフ、人生に退屈している方、空き物件などの個人資産を有効に使いたいと計画中の方、など
〈採択予定件数〉1件
〈プロジェクト実施期間〉2012年1月9日―2月29日
〈制作費用〉無料
>インタビュー コミュニティをつくるという演劇―準備室について|岸井大輔 聞き手:米光一成
ゆっくり考えたい
準備室の活動は非公開でなされます。(公開されたらそれは準備ではないし、公開されずにプロセスが守られることこそが肝要です。)
しかし、準備室の活動や集積された思考が、間接的に文章などでまとめられ発信されることで、多くの追随者を生むなどの影響があるでしょう。
月刊で『準備の場を準備する』ことの意義を、多方面のゲストとともに考えるフリーペーパー『ゆっくり考えたい』を発行し、多様な読者に届けます。
詳細→ゆっくり考えたい
- 第1号
[鼎談]現代演劇の前提(をさぐる)―場が発する言語と、見ることの組織|松田正隆×羽鳥嘉郎×岸井大輔
第2号
[対談]複数のネットワークから公共を考える―ドット・アーツと準備室|鈴木一郎太×岸井大輔
第3号
[対談]「関係性の美学」と批判/運動―芸術とアクティヴィズム|藤井光×羊屋白玉
[インタビュー]「つくる場所」をつくる―移動とシェア|藤浩志(聞き手:岸井大輔)
[鼎談]アートの力(を信じる)をめぐって|上田假奈代×ART LAB OVA×岸井大輔
第4号
[鼎談]モノ・コト・ヒト―縁側と住み開き|延藤安弘×アサダワタル×岸井大輔
第5号
[インタビュー]コミュニティをつくるという演劇―準備室について|岸井大輔(聞き手:米光一成)
[対談]空間実験室の成り立ち―地域とアート・プロジェクト(抄)|日沼禎子×岸井大輔
第6号
[対談 1]サウンドスケープからスケープワークへ―主体と偶然性|鳥越けい子×岸井大輔
[対談 2]まちの記憶と記録|箸本健二×岸井大輔

